全く真逆のアドバイスをする2つの療育施設

Pocket

こんにちは、年中さんと年長さんの1男1女のワーママ heaco です。

前回の話のつづきです。

現在通う療育施設Aは未就学児を対象とした児童発達支援センターであるため、
保育園を卒園と同時に施設の退所が決まっております。

小学校就学以降に通う療育施設は放課後等デイサービスという療育施設となり、
施設によっては両方を兼ねているところもあり、
小学校以降に通う放課後等デイサービスを探して約1年、
息子に合う児童発達支援センター兼放課後等デイサービスの療育施設Bを見つけることができ、
慣らし期間を含めて、来年1月から徐々に通うことに決まりました。

息子本人を体験に連れて行き、
施設の方ともしっかりお話をさせていただきました。

主にはやはり、
小学校生活のこと。

そんなとき、
「残り少ない期間ではあるけれど、息子の個別支援計画を立てたい」と、
現在通う療育施設Aから連絡があり、個別懇談を行ったのですが、
前回のお話の通り、
この懇談でいろいろショックを受けた私であり、
これから通うことになっている療育施設Bで聞いた話と真逆のアドバイスを受けました。

療育施設Bでは、
「できれば、予習をしてあげてください」

療育施設Aでは、
「予習はしなくていいので、復習をしっかりしてください」
(むしろ、予習はしないでください)

療育施設Bの方が勧める予習とは。

授業で初めてのことを教わる。
興味のあることであれば、ちゃんと学ぶことが出来るけれど、
興味の薄いこと、苦手なことの場合、
先生の話す内容が頭に入らない、きちんと聞くことができないために、
内容理解もできずにポカンとしたままで終わる可能性があるとのこと。

しかし予習をしていた場合、
「あ、これ聞いたことある」
「前に家でやった気がする」
と感じ、
この時点で授業内容に興味を惹くことができるとのこと。
聞いたことがある、知っていることならば、
全く初めて耳にするよりも理解が良く、
出来たという自信につながりやすいのだとか。

対する療育施設Aの予習はせずに復習をすること。

「予習はしなくていい」というよりも、
「しないでください」と言われました。

「予習をしない」という理由はハッキリ言われませんでしたが、
「とにかく復習のみをしてください」と言われました。

復習に特化する理由も具体的には言われず、
「とにかく復習をしっかりしてください」と。

具体的な理由を言われなかったので、
療育施設Aの先生が復習を推す理由を私なりに推察をしました。

息子の知能指数のみでお話すると、
通常級というのはかなり難しいところにいるのです。

そのため、
息子にとって通常級で1日を過ごすこと自体がとても大変なことであり、
そこに毎日の宿題が課せられ、
なおかつ予習までやってしまうと息子がつぶれてしまうことを心配しているのだと思います。

なので、

療育施設Aの先生が「予習はしないでください」と言われる意味も理解できるのです。

しかし、

家庭での毎日学習を続けること数カ月、
特にストレスで潰れそうな様子はなく、
ほぼきちんと机に向かい、
10分間は集中して学習をしています。

得意不得意はありますが、
大きなつまずきはないように見えます。

小学校就学を控えているため、
通信教材の内容も1年生準備ワークといった先取学習に近い内容となっており、
得意分野ともなると、その正答率もなかなかのものです。

正解した とある問題で、
「なぜその答えにしたのか」を聞いてみると、
きちんとその理由を話してくれたこともあります。

会話だけの状態や、長い会話文を聞いて理解することが苦手であろう息子。

施設Bの方が話すように、
興味の薄い内容の授業のときに初めて聞く場合、
おそらく息子はポカンで終わりなのが想像つきます。

「この授業では何をしたの?」と聞けば、
「わからない」と返ってきそうです。

しかし予習をしていた場合、
「聞いたことがある」と感じた時点で、
数分だけでもポカンで終わることはないような気がします。

「この授業で何をしたの?」と聞けば、
完璧ではないにしろ、
何かしらの内容を話してくれそうな気がしました。

もちろん、施設Aの先生が話すように、
復習も大事なのですが、
意外にも息子には予習が大事なような気がします。

もうひとつ、施設AとBで真逆だった意見。

息子が忘れ物をしたときのパニックの対処。

以前、楽譜を忘れたとパニックになった息子に私が取った行動。
他、マスクを忘れるとパニックになることもあります。

息子が忘れ物をしたときの私の対処を施設Bの方は褒めてくれましたが、
施設Aの先生からは、
「とにかく困らないようにしてください」
と言われました。

困った経験をすることも大事なのでは?と言った私の意見に、
「こういった特性を持った子どもたちにとって、困った状態で学べるものは何もないんです!
とにかく困らないようにしてあげてください!」
と。

私が言う「困った経験をすることも大事」というのを誤解している気がしました。

あえて困った状況に持っていこうなんて私だって思っていません。

すべて失敗なく完璧になんてすることはできず、
うっかりなんてことはあるわけで、
大事なのは、
他にも回避法はあるということを知ることであり、
知っているのと知らないのとでは大違いなわけです。

もちろんパニック状態で諭しても、
パニックを起こしている本人には届かないので、
クールダウンしているときに諭すなどが必要なわけで、
それも1回や2回で理解できるものでもないことも重々承知であり、
それが何十回も必要な場合もあるのですが、
その経験ナシでは成長はないように思うのですが・・・。

しかしですね、
なぜ施設Aの先生がそのように話すのかも理解できるのです。

本人が潰れてしまわないかを心配しているのだろうなと。

お子さんによりけりです。

例えば、
自閉スペクトラム症という同じ診断名がついていたとしても、
お子さんによってその特性は様々であり、
対処法が皆同じで上手くいくかと言うと、
全く持ってそうではないんですよね。

なので、
正直言うと、
施設Aの先生が言うような
「こういった特性を持った子は・・・」
というのは違う気がするんですよね。

それを証明するであろう出来事が・・・。

マスクが必需品なご時世。

園では基本マスク着用です。

カバンにマスクを入れて登園。
クラスに着くとマスクをつける息子。

ときどき、うっかり忘れてしまうことがあります。

そんなとき、
「マスクがない」と少々パニック。

「先生に言って、マスクをかしてもらおうよ」
と提案するも、
マスクを忘れた事実がイヤな息子。

パニック状態では私の提案の声は届きません。

しかし、そんなマスクパニックを数回経験した息子。

登園前、部屋で着替えをしているときに、
「あ、マスクはちゃんとカバンに入っているかな?
この前、忘れちゃったからなあ~」
と呟きながら、カバンの中をチェック。

「あ、そうだ!今からマスクをつけておけば忘れない!」

と言って、
自宅でマスクを着用して登園することで、
マスクの忘れ物回避策を自分で編み出しておりました。

この一連の流れで、
忘れ物をしてパニックを起こした息子は何も学ばなかったと言えるだろうか。

決してそんなことはないと思うのです。

これもお子さんによりけり。

A施設の先生が話すようなケースもあり、
パニックを起こすたびにマイナス要素となる場合もあるかと思いますが、
そうでないケースもあるわけです。

今回、2つの施設で受けた真逆のアドバイスは私にとって良い経験になったなと。

というのも、
考え方の違いによるのか、
両者のアドバイスを上手に受け入れ、
お子さんに合った方法を選択すれば良いのだなと。

セカンドオピニオンみたいなもの。

おそらく、施設Bの方の考え方は少数派とも言える内容が多いのですが、
以前にも紹介したこちらの本で述べられている考え方に近いものがあります。

施設によってカラーが全く異なるとはよく聞いていましたが、
施設によって考え方が違い、方向性などにも違いはあるようです。

なので、
「放課後等デイサービスを探すときはよく見学してください」
とも言われました。

学習に特化しているのか
運動に特化しているのか
遊びを中心とした学習に特化しているのか
生活スキルに特化しているのか

それだけでもカラーは異なるとのこと。

でも一番は、
本人が楽しく過ごせるかどうか。

どんなに素晴らしい施設、内容であっても、
当の本人に合わなければ、
その効果も発揮できにくいもの。

相性っていうのは難しいもので、
運でもあるのかもしれない。

苦しいけれど、
自分には合わないと感じる意見を聞くことも大事だなと感じた出来事。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です